吾唯知足

好きなときに好きなことをかく

トランジット・コメディアンズのコント集~2018・夏~

※がっつりネタバレを含む感想です。ご注意ください。
 
 
期待してなくてすみませんでした(土下座)
と、ひらにひらに謝りたい舞台でした。テンポが良すぎた。ここまで笑い疲れする舞台は久し振りに観た気がする。上り階段しかなくて、踊り場がない感じ。おかげで強制的に笑い続けるしかなくて終わった後の疲労がすごかった。
 
繰り返すけど私はテニスは履修してない。2.5舞台も全く行かない。
なもんだから、推しぴ以外の出演者を全く知らない状態で、舞台2時間中ゲストである推しぴが出演するのが多く見積もっても30分あるとして、残り1時間半は瞼に目を書いておかなければならないのではないか、宣伝で爆笑必至とハードルを上げすぎではないか、こちとら笑いには厳しい国の生まれだぞ、事前にハードルを自ら上げていくスタイルのコンテンツはだいたいスベるんだぞ、1時間半愛想笑いなどしとうない、という至極失礼な上から目線で博品館劇場にお邪魔したわけです。
 
お邪魔してみてさっそく問題発生。S席特典というものがあり、S席チケットをお持ちのお客様には演者のブロマイドをプレゼントという、いわゆる実質タダアイテムを頂けるわけですが、いかんせん推しぴ以外誰も知らないうえに推しぴはゲストだからブロマイドはないときたもんだ。
誰にしますかと言われても名前さえ存じないわけで、とはいえ実質タダなのに貰わないなんてもったいないというBBA精神でとりあえずセンター付近に立ってる人を選択。後にこれは正解の選択になった。
 
で、結果冒頭の絶賛に繋がるわけで、本題の感想など。
 
 

選手宣誓

 
 
鎌苅くんによる舞台開始宣言。客席をじーっと見渡してへらへら、もっかい見渡してへらへら。普段役者は役に縛られてるけどこの夏くらいは自由な舞台やりまーっすと宣言して、続いてくだらないこと言いまーっす!と、回替わりの小ネタを披露、小ネタの最後に\おっぱい!/とアホ面で叫んでから先日娘が生まれました(ぺこり)で締めるご挨拶。
なるほど、このネタやるために舞台公開直前に出産報告したのか…と、意外なところで伏線回収。
いやだって普通イケメン俳優のその辺の私生活ネタって何か控えてるときに出さないじゃない。荒れるのがセオリーじゃない。ついてるオタクの層によっては客足に影響モロ出じゃない。鎌苅くんにどんなオタクがついてるのかはもちろん知らないんだけど、なんで舞台直前に発表したんだろう?って不思議だったのね。なるほど、ここで仕込まれてたからか!と線が繋がった感じ。いや、真相はもちろん知らないですけど。
 
あと、小沼くんのあのボヤボヤした感じは素なの? 演技なの? Wikipedia先生によると、跡部景吾様を務めたって書いてたんだけど、あのボヤッと感で大丈夫なの? 跡部景吾様は私でも様をつけて呼ぶべき存在である人って知ってるのよ。初代が加藤和樹様だったんでしょ? 加藤和樹様はBのプロのライブ観てるからどんなエロシズムの持ち主かわずかながらだけど知ってるのよ。確かに小沼くんの宣材写真はずいぶんキリッとした表情してるけども、でも私が見た彼は挨拶のままならない怪しい滑舌のボヤッと長身男性だったからちょっと信じられない。これは跡部景吾様を務めてた時代の彼を見て確認しなければならない案件だわ。
 
 

成人式

 
鎌苅健太/小笠原健/反橋宗一郎/ナレ・森久保祥太郎
 
成人式会場が舞台。新成人同士の鎌苅くんと反橋くんが、久し振りウェーーーイwwwノリで盛り上がってるとこにおピンク袴の小笠原くんがウェーーーイwww久し振りじゃーん!! お前ら変わってねーなー! お前も全然変わってねーじゃーん!と登場して3人で盛り上がるんだけど、2人は小笠原くんの名前を全く覚えてなくてアイツ誰だ?!と焦るドタバタストーリー。
名前を必死で思い出そうとしてカマかけてみたり、わかった、山口だ!って確信持って名前呼ぼうとした瞬間それは別の奴だとわかったり、ストーリーとしてはよくあるネタだと思うんだけど、鎌苅くんと反橋くんの息の合ったドタバタがめちゃくちゃ良い。疾走感さえある。後半にもこの2人がメインのコントがあるけど、そちらの息の合い方も完璧で、ドタバタ劇でここまで合わせられるのは素直にすごいなと。騒ぐ系の演技って演者同士がバッティングするとほんっとに耳にも頭にも入ってこないものだけど、彼らは2人一緒に騒いでたとしても、かならずどちらかを主役にするっていうスタイルが出来てたのかなと思う。
騒ぐ演技での台詞被りってホント苦手~。ただでさえ騒ぐ・焦る声って通りが悪い声の出し方だから、それがバッティングしたら、え、なんて?!って聞き手が突発難聴になる。これはマジで作り手の方にお願いしたい。そーゆー演技のときは被らせないで。
で、話を戻して、結局小笠原くんも2人のことを誰かと勘違いしてて、最後はお互い自己紹介して「初めまして(ぺこり)」で終わり。
このコントを見終えて、あっ、これ普通に楽しいやつだ、と、少なくとも瞼に目を描く必要はないことがわかった。
 

ドラッグストアでカッテ

 
小沼将太/五十嵐啓輔/津和野諒
 
続いてはクソ店員がいる薬局で熱と頭痛に効く薬買ったら湿布が入ってたから返品してください→薬の返品は出来かねますって不毛な押し問答が続くコント。
そっちのミスだろ! 返品しろ!ってクレームつける津和野さんに対しての小沼くんのクソ店員っぷりが最高に面白かったー。少々お待ち下さいってお辞儀してから後ろ向いて「めんどくせぇっ!!(絶叫)」って逃げてくところや、語尾に死ねーってついてるとこや、ここは八百屋か?!って突っ込まれて悟空っぽい喋り方で五十嵐くんに隠れて(背でかいから隠れてないけど)\薬局ダゾっ/っておちょくってる感じがトッテモダイスキ。
 
最終的に返品は出来ないけど薬の交換ならOKってことに落ち着いて、お客さん役の津和野さんもがっくり脱力して、もうそれでいいです…と交換された(サービスで生理用品付きの)薬の紙袋持って帰るんだけど、秒で戻ってきて紙袋からりんごをゴロゴロと落として、「返品してください!!」でおしまい。
熱ならりんご食わせとけよっていうコント途中のやり取りがオチに持ってこられてて笑った。8公演ゴロゴロされたりんごは全身打撲で瀕死だったのが印象的だったw
 
 

王様ゲーム

 
反橋宗一郎/坂本康太/松岡佑季/斉藤コータ/春山翔
 
ほぼサイレントコメディーのそれ。
男女2:2が椅子に座って、暗転中に王様だーれだっのセリフと共にセンターに登場する王様が「私だ」って手を挙げて、そこから1、2分その場面で止まる。なんで人間って理解不能な場面を長時間見てると笑っちゃうんだろうか。10秒に1回くらいお客さんの誰かが耐えきれなくなってプッと吹き出すと釣られて周りも笑っちゃうアレ。不思議な現象だよねー。
 
ともかく謎の王様にいろいろ質問していく合コンメンバー。その質問に対して回答するときの王様の顔芸がずるいのなんのw
「どこから…きたんですか…?」に、ニコッと笑ってからちょっと考えて、ちょっと難しい顔して、すんごい考えてる顔して、ピコーンってひらめいた顔して、「遠方!」って良い顔で言うの卑怯だわw
つけ髭で口元ほぼ見えてないのにあの顔芸する斉藤さんすごい。表情筋の限界に挑戦してる。
 
合コンメンバーと王様の一問一答のゆ ーーー っくりなテンポがたまらなくツボだったんだけど、特に吹き出しのは「もーちゃんに(数秒沈黙)3番が~(数秒沈黙)」の台詞に合コンメンバーの表情がサッと変わって「始まった?!」って慌てて王様決めの割り箸の番号確認し始めるシーン。4人一斉に番号確認し始めるのがツボって爆笑した。
そして2回目の王様決めのときそり子 ちゃん *1が割り箸回収されるのを無言で首振って嫌がって、でも取られて2回目が実施されて、王様が「2番が」って言った瞬間割り箸カッターンって落とすのが最高に好き。あんなに見事に割り箸落とすだけで絶望を表せるなんて、芝居ってすごいわね。
 
あと、まつ子とそり子脚綺麗すぎて腹立つわ!!
 
 

ご挨拶シミュレーター

 
鎌苅健太/小笠原健/鵜飼主水/松岡佑季/春山翔/ナレ・森久保祥太郎(EX父除く)
 
待って待って待って、鎌苅くんの関西弁ドツボなんだけど????
ガチの関西弁喋るもんだから観終えてすぐにWikipedia生にて出身地を調べるなどした。だっておたくだもの。
そしてこのVRの音声ガイド役が森久保祥太郎~! 関西弁の鎌苅くんに対して「はよせえ」って関西弁でツッコミ入れるの良い。嘲笑するのも良い。千秋楽でチビ*2って暴言吐いてたのも良い。この音声ガイド欲しい。鎌苅くんと音声ガイドの掛け合いサイコー
 
彼女の両親へ挨拶しに行くというシチュエーションをこのVRで練習するというコントなんだけど、ハードモードは何を言っても「娘をやるわけにはいかん!」しか喋らなくて話が通じない頑固親父鵜飼くんに反論することもできずK.O.
仕方ないのでイージーモードから挑戦するんだけども、そこで推しの嘲笑が聞けるのー。俺口上手いし余裕やろとか言ってたくせにイジーモードに変更ですか?って馬鹿にした言い方が非常に萌ゆ。
イージーモードでは鎌苅くんの娘さんを僕に~の挨拶に食い気味でオッケー出しちゃうノリノリの両親。そこでサポーター*3なる人物が紹介されて、お助けボタンを押すとサポーターがアドバイスをくれることがわかり、ハードモードに再挑戦。
やっぱり話が通じない頑固親父相手にサポーターを起動させると、サポーター後ろから回り込んで物理でねじ伏せて結婚を認めさせてクリアー。なんでやねん!とツッコむ鎌苅くんを尻目にベリーハードモードに勝手に進まされる。ベリーハードモードのお義父さんは竹刀が日本刀に変わってて、真剣必殺にて鎌苅くん即死You are dead.やり直しでサポーター召喚したらサブマシンガン出してきて物理で滅殺。警察呼ぼうとしたお義母さんも銃殺。婚約者もついでにあぼんしてクリア!
続いてはインフェルノお義父さんに挑戦、ゾンビのお義父さん*4が現れてガンガン倒してクリア! テトリスお義父さんは4段一気に消してクリア! ダンレボお義父さんが踊ってクリア!
という怒涛の展開のち、リアルのシチュエーションで普通に「お嬢さんを僕に下さい」「幸せにしてやってくれ」というなんてことない現実END
 
ベリーハードモードあたりからの超展開連続で理解と笑いが追いつかなくて疲れましたね。
それにしても小笠原ママと鵜飼パパのクセが凄いw 千秋楽で竹刀持って舞台をつーっと滑った鵜飼パパがそのまま客席にきれーに落ちたのはさすがにびっくりしたー。本当にきれーにつるるるーストーンって落ちちゃって、お尻も頭もぶつけてたからざわってしたけど、そんな事態が起こっても笑いでフォロー&カバーしちゃう鎌苅くんのアドリブ力すご!って感動。
 
 

整形してください

 
中谷智昭/五十嵐圭輔/春山翔/重友健治
 
360度どこから見ても象鼻の五十嵐くんが整形外科医の中谷さんに「整形してください…目を!」ってお願いして医者を困惑させるコント。象のつけ鼻が無駄にリアルである。
そこそこ重量ありそうな鼻なのに全然落ちなくてすごいなーと思ってたけど、千秋楽というタイミングでぼっとり落としてた。いや、あれは実は千秋楽だからこそあえて接着甘かったのではないか?なんて勘ぐってたりするけど、真相は闇の中。というか、おもしろければどっちでもいいじゃない。
 
ずっとこの小さな目でいじめられてきたんです!…ぱぉんって、おちょくってんのかと思うような訴えに中谷医師がキレる。施術の説明するにあたって人の顔が描かれたボードに無言で鼻描き足すのがおもしろかった。そのボードを膝で真っ二つに折るのもおもしろかった。
あなたが手術すべきは鼻だ! タダでいいから鼻を手術させろ! 私の鼻みたいにすればいいだろ!と五十嵐くんに詰め寄るんだけど、五十嵐くんは先生の鼻は変だから嫌だ、先生自分の鼻鏡で見てみてくださいよ!と揉み合いながら暗転。
照明が点くと、手鏡を持った中谷先生の鼻が見事な豚っ鼻に変わってて、「こーゆー世界ね…」という台詞で〆。
実はみんな動物の鼻を持った世界のお話しでした〜という、これまでのコントに比べるとこの作品は脚本家違う?って感じの、ちょっとテイストが違ったオチだった。ふむふむトラコメはこーいうオチもあるんだな。
 
 

漫才「タイミング」

 
 
いやー! かれこれ○年森久保祥太郎のこと推してるけど、こんな本気の漫才が見られる日が来るなんて思ってなかったー! というか、声優が本気の漫才やる姿拝めるってめちゃくちゃ貴重じゃない?! お遊びじゃないのよ、番組や作品イベントで即興でやるようなものじゃないのよ、メタいネタで内輪ウケ狙うようなおサムいものじゃなくて*5ちゃんと大衆に出せる漫才!
推しのガチ漫才が聞けただけでもトラコメ観劇した価値あった!と、真面目に思ってる。しかもボケ担当だよ。四十路のおじちゃんが蝶ネクタイ付けてボケてるんだよ。カワイイッ!!(咽泣)
 
漫才師としては素人の二人だけど、やっぱり舞台慣れしてるだけあってテンポと空気の読み方が上手い! 一流声優様だからもちろん声が通って、早口でも聞き取りやすいし、舞台人だから動きの魅せ方が上手いし、良いとこ取りのハイブリッド漫才だった~。
ネタとしてはカラオケっていろいろ難しいよねっていうネタで、まずどんな格好すればいいのかわかんないって推しがかわゆく言うと、鎌苅くんがそんなん手ぶらでええねん*6と返して、それ聞いた推しが手ブラでいいの?!とお手てをおちちに当ててはしゃぐ…んんんんんんん(あたまをかかえる)
それ見た鎌苅くんが何やってんねん! 男二人が手ブラでカラオケ来てんのおかしいやろ!とツッコんで推しの片手を払いのけると\キャー! エッチー!/……んんんんんんんんんん(あたまをかかえてふりみだす)
ふざけ続ける推しに対してさらに何かツッコミを入れると(ごめん流れ忘れた)、おちちに添えた手でピースサインしながら良い声と良いお顔で「一流声優ダゾ☆」…………ヒャアアアアアアアア!!!(楳図かずお作画顔)
CAWAIIが助走つけて殴りかかってくる!! なんだこの四十路! クソっ! 可愛い!!
 
四十路のCAWAII快進撃は止まらない。格好の次は合いの手を入れるタイミングがわからないと言い出し、例えばミスチルのTomorrow never knowsのオッオー♪を入れるところがわからないと言うので、鎌苅くんが果てしない~と歌い出すとずいぶん早いタイミングでオッオー♪と歌う。早いねん!とツッコまれると、次は当然(?)遅い。
なんでやねん!と怒る鎌苅くんに、関西弁がキツい。褒めて伸びるタイプだから優しく言って!と、おこな祥ちゃん。一瞬こいつは何を言うてるんや…という顔をしてから、「祥ちゃん何がわからへんのー♪」と肩を抱いて甘やかしモード。調子に乗る推し。「えっとね、あれもわかんないの! ドラえもんのアンアンアンって言うとこ~♪」と、甘えたモードの推し、なんか知らんが腹立つわ~!!
で、鎌苅くんが優しく丁寧にタイミングを教えてくれて、無事どこで合いの手を入れるのか理解出来た祥ちゃん。出来た出来た~と喜んでから、「ひとついい? その喋り方気持ち悪いから普通に喋って」と鎌苅くんにダメ出しし、鎌苅くんが真顔&無言で推しの背中にグーパン。この苛ついた顔でのグーパンが非常に良かった。
 
最後まで手ブラで乳首ピースサインでアホカワで退場時まで「アンってゆって! アンってゆってー!」ってパタパタしながら鎌苅くん追いかけてて、ああ、振り切ってる推し最高だよ…って涙しながら見送ったわ。
本当に良いものを見た…かわゆいかわゆい推しちゃんをありがとう…ありがとうトラコメ…。
 
 

セクシャル韓国

 
小沼将太/反橋宗一郎/斉藤コータ
 
はい出たボーダーライン超え作品w
一言で言うと韓国人俳優が女子レポーターに対してドシモネタを連発して女子レポーターがキレるって話なんだけども、ドシモネタがドシモネタすぎるし、韓国人俳優に(おそらく)韓国人女性通訳が日本人女性レポーターしつこくセクハラ繰り返すっていう、あらゆる禁則事項を網羅したような作品なので、詳細がとてもじゃないけど書けないw
観ながら、ここまで踏み込んでいいのか? この題材大丈夫か? その筋の人に内容知られたら本当に政治問題じゃないのか? パンフを読む限りだと演者から一番人気があるのがこのコントみたいだったけど、どう考えても男目線だからだ。ここまで露骨な下ネタは女子は引くやつだ。やめろ、声高らかに明日●キララの名を出すのはやめろ、電動こけしの動きを再現するのはやめろ…という、余計な心配のほうが勝っちゃって、見てて非常にハラハラしたコントだったw
 
内容はどうであれ、そり子と通訳小沼くんのおみ足は非常に美しく、脚を揃えて座ってるときのその長さにはほれぼれするしかなく、脚に加えて顔も良いときてるわけで。性別女でウン十年生きてきてすいませんでしたと生まれてきたことを悔いるしかありませんでした。めでたしめでたし。
 
 

ダメじゃないですか

 
鎌苅健太小沼将太/小笠原健/中谷智昭/松岡佑季/津和野諒
 
スランプ中の推理作家の中谷さんと編集者の津和野さんが再現を加えながら殺人トリックを考えるというコント。中谷さんがトリックを考えるもツメが甘くて津和野さんがトリックに穴を見つけてはダメじゃないですか!という指摘を繰り返すんだけども、ダメ推理作家の中谷さんがすこぶる可愛い。
ナイフで刺したら血しぶき浴びるじゃん!と言われたら「バリアで防ぐ」って言うし、床の血踏んでぺたぺたぺたってするよね?って言われたら「ちょっと浮く」って言うし、逃げようとして目撃者に見られたときの「てへっ☆」っていうしっぱいしっぱい♪顔がSO CUTE!! この作家とても母性をえぐってくるわ!
 
結局トリックから考えるのはやめて動機から考えようという流れになって、自分たちをモデルにしよう、自分たちの学生の頃から始めようってことで学生服の鎌苅くん登場。学生服の鎌苅くんカッワイー。髪型アレンジして前髪作ってるせいかめちゃくちゃ幼く見える。え、30代妻子持ち? 世も末だな!!
そしてもはやクリーチャーみたいにゲヘゲヘ言ってる小笠原くん。これは人間とみなして良いのだろうか。
そして彼女の松子とモブの小沼くんとで広げられる青春ストーリー。モブの小沼くんの行動がいちいちツボって仕方なかった。出トチリのネタなんてリアルすぎて本当に出トチったのかと思ったw
小笠原くんにハメられて小沼くんにも裏切られ、松子を盗られた鎌苅くんが復讐の鬼となって小笠原くんを殺すという動機のストーリーが出来上がり。
 
でもそれは創作ではなくて、本当に編集者に彼女を盗られた作家が復讐するために編集者にトリックを考えさせた、これで完全犯罪だー!と、割り箸で作った巨大ボウガンを編集者に向けて暗転BAD END…
 
という話はどうかな、と照明が点いて得意げに語る作家。なるほど、編集者自身にトリックを考えさせるというストーリーですね。ところでひとついいですか? そのボウガン、ちゃんと殺せるんですか?と編集者が聞くと作家が見ててよ…と構えて、発射! 装着されてたナイフが力なく真下へぽとり。
 
ダァァァメじゃないですかぁぁぁぁ!!!で、おしまい。
最後の津和野さんの渾身のダメじゃないですか!良かったなー。
 
 

コーヒーがない

 
小沼将太/小笠原健/坂本康太/重友健治
 
このコントが今回一番好き。コーヒーの消費量がやたら多い部署で働くお茶くみOL3人衆が備品管理にうるさく、口酸っぱくしてリサイクルしろと言ってくるお局様にコーヒーがないわよと怒られてコーヒーを作るんだけども、コーヒー豆自体がなくてどうにか代用品でごまかせないかと四苦八苦する話。テンポが良すぎるにもほどがあるってぐらい次々と爆笑ネタが繰り出されてきて、観てるこっちは呼吸困難だったわ。
 
ここまで観ててなんとなく感じてたけど、このコントで確信出来た。…小沼くんはサイコパスな役*7がハマりすぎている!
そして顔が良い!!!! 通訳女性役のときも綺麗だなーとは思ってたけど、可愛い系のOLコスになるとこれまた愛らしさがあって、ど天然(というかサイコパス)役というのも相まってすっげー可愛い! 可愛い! 何でも許せちゃいそう!
その小沼くん扮するOL(可愛すぎるので将子ちゃんと呼ぼう)が大変ー! コーヒーがないの! 豆がないの!って慌てて小笠原くんと坂本くんが談笑してる給湯室に入ってきて、なんでないの?!って聞かれて「私が持って帰ったから!(ドヤッ)」「でも麦茶ならあったの! 麦茶ならいっぱいあったの!(ドヤッ)」と言う、なんだこの会話噛み合わない星人は。 
将子ちゃんの濃い麦茶ってコーヒーの味しない?という提案でいっぱいある麦茶を煮出して濃い麦茶を作ってみることにするも、濃い麦茶を一口飲んだ小笠原くんと坂本くんが 小「これは…!」坂「麦茶だ…」将「でもコーヒ…小「まごうことなき麦茶だ」 で、しょんぼりする将子ちゃん。
お局様は社長の娘だぞ、コーヒーがないなんて知れたらいよいよやべえぞ!と慌てた3人は何かないか探せ!と、給湯室をひっくり返し始める。
 
冷蔵庫の中はコーヒーゼリー、牛乳、プリン、しょうゆ、以上です!という使えない結果だったんだけども、そこに将子ちゃんがアッ!という顔をして、「あのね! プリンに! しょうゆをかけると! うにになる!(ドヤッ)」と言い出す。なんとも言えない顔のまま 小笠原くんの時が止まる。
「コーヒーの話をしてる。ないのはコーヒーなの」「でもうにだよ!(ドヤッ)」「百歩譲ってうにだとしよう、しかしここにあるのはプリンだ。うにではない、しょうゆがかかったプリンだ…!」「(驚愕&しょんぼり)」っていうこのやり取りが好きすぎてお腹抱えて笑った。
「でもうにだよ!」の言い方がほんっとにサイコパスw それに対する小笠原くんの諭すような返し方が最高。
 
結局それ以外は棚の中に麦チョコがあっただけで、代用出来そうなものは何もなかった。3人は喧嘩をしつつ麦チョコを食べて落ち着き、コーヒーゼリーを手にとって「なぜゼラチンで固めてしまったのか。我々が求めているのは固まる前の状態…」「コーヒーゼリーはお湯で」「溶けない」「湯煎は?」「無理だ」「レンチン!」「やってみっか!」 チーン♪ 「ぬるい」
もー、このコーヒーゼリーのくだりもめちゃくちゃ好き。小笠原くんの渋い表情+絞り出すような喋り方が一層おもしろさを引き立てる。女装してるのにそのキャラっていうのがさらにおもしろさ増幅させてるのかもしれない。
 
もうだめだーとなったとき、例のうにプリンの話で何かを思い出し坂本くんがこの勝負私達の勝ちです!と言い出して、最初に作った濃い麦茶に牛乳を投入。するとコーヒー牛乳の味になり、必ずコーヒーに牛乳と砂糖を入れて飲むうちの部署ならごまかせる!と。
そこにやってきたお局様。コーヒー出来たの? 出来ました! なんで白いの? みんな牛乳入れて飲むので先に入れちゃいました! 気が利くのね。ま、私はコーヒー飲めないから麦茶飲むけどね。と言われてムンク顔になる3人。
つまりサイコパス将子ちゃんがいっぱいあったの!と持ってきた麦茶はお局様のもので、そして全て煮出してコーヒー牛乳もどきを錬成してしまったために麦茶はもう存在しない。さらにお局様が好きな麦チョコも3人で食べきってしまった。コーヒーを求めて全てを失ってしまったのだ。っていうのを声に出して舞台下手でピンスポ浴びて懺悔する悲劇のヒロイン小笠原くんがめちゃめちゃおもしろかった。*8
 
絶体絶命と思われたときに坂本くんがお局様に「麦茶入れておきました! どうぞ!」と差し出してお局様はありがと♪とそれを美味しそうに飲む。
小笠原くんと将子ちゃんがあれどうしたのよ?!と聞くと、机の下からゴミ袋を取り出して、捨てた麦茶のパックを絞り出して作ったんです。リサイクルですよ…と不敵な微笑みを浮かべてEND。
突然の星新一臭!! ここまで怒涛のネタを繰り出しておいて、まさかのブラックユーモア! そうきたか! 笑いの種類が多岐である!
このコントはDVD届いたら何度も観ちゃうだろーなー。*9 それくらいおもしろいコントだった。
 
 

お母さんギョーザ

 
鎌苅健太/反橋宗一郎/鵜飼主水/森久保祥太郎
 
舞台は変わって通夜か葬式中の夕暮れの一般家庭のお茶の間。ここにきて人情ホロリ系ストーリーくるか? いよいよクライマックスのメイン演目か?と思って姿勢を正した。結果的にはホロリ半分新喜劇半分…いや、3分の2新喜劇だったかなw
 
奥さんを亡くしたばかりの父が生前奥さんに贈った指輪を、嫁に行った娘のそり子に譲る。そり子は大事にするねと言いながら母さん直伝の餃子を包む。ちょっと焼いて食べようかーと離席して、父娘が不在時に旦那の鎌苅くんとそり子の弟にあたる主水くんが茶の間にやってきて、しばし談笑。主水くんがお義兄さんにねーちゃんの嫌なとこって何かないんですか?と聞くと鎌苅くんが強いて言えばイライラしたときに膝入れてくることと告白。えー、それやばいっすよ、DVっすよ、やめさせたほうがいいですよと主水くんが引きつつ、ところでお義兄さん相談があるんですと借金を持ちかける。理由がパチンコしたいからというクズ理由だったので鎌苅くんは呆れてダメ、お葬式終わってからにしなさいと嗜める。ケチーと悪態をつきながら義兄の腕時計を盗み、隣の質屋に売ろうとするクズ弟。こら待てと追いかけて退場する二人。そこへ焼けた餃子を持ってそり子が茶の間に戻ってきて、餃子包むときに外してた指輪をつけ直そうと思ってエプロンのポケットを覗くんだけども指輪がない。なんで?!とパニックになってそり子が台所に戻っていったときに腕時計を取り戻した鎌苅くんが戻ってきて、テーブルに置かれた焼けたての餃子を見つけてひとつつまみ食い。その餃子には何か硬いものが入ってたけどそのまま飲み込んだ。と、そこにパニック継続中のそり子が戻ってきて旦那を見つけて指輪がないことを訴える。一回落ち着いて行動を振り返ってみよう?という提案でそり子はここまでの行動を振り返って、もしかして餃子の中に???と餃子を木っ端微塵にするが指輪はない。その隣で顔面蒼白になる鎌苅くん。荒れ狂うそり子を見て餃子を食べてしまったことを言い出せず、絶対見つかるからもうちょっと向こうのほう探そう!と提案し、早くトイレで出さなきゃ…!と焦る鎌苅くん。
そこへ質草にできそうな腕時計を取り返されてふてくされる弟の主水くんが帰ってきて、誰もいない茶の間の端で光る指輪を見つける。指輪を手にとってしばし見つめ、これで打てる!とひらめいた主水くんは指輪を持って質屋へ。入れ違いで夫婦が帰ってきたところに、父が登場し、最後に母さんに指輪をもう一度つけてあげたいから指輪返してくれと言う。絶体絶命の夫婦は返せない!と言い張り、なんで返せないんだと問われて、焦ってつい離婚するから!と言ってしまう。離婚って、一体理由は何なんだ!と義父に詰め寄られて、そり子の身体に興味がなくなったからです。具体的にはどこが嫌なんだ! ひ、膝です!と言ってしまう。膝が理由で離婚なんて聞いたことないぞ!と怒る父。どうしよう~と逃げる夫婦、追いかける父。そのドタバタ中に弟が質屋から帰ってきて、父と出会う。父は大変だ、そり子たちが離婚するって言うんだ、と弟に相談。えっ、何で? 何が理由で?と聞くと、膝が理由らしい!と涙ながらに訴える。それを聞いた主水くん、さっき義兄に聞いた話を思い出し、DVが理由だと勘違いをする。そして父に、俺もねーちゃんの膝はよくないと思うよと言ってしまい、そり子の膝ダメなの?!とますます混乱する父。そこに夫婦がやってきて、父と弟が勘違いしたまま膝の何が悪いんだ! いや膝はダメだ!としっちゃかめっちゃか。結局父が折れて、そこまで言うならわかった、もう離婚しなさい。しかし、離婚するのなら指輪は返してもらう。と言い出して夫婦+弟が「ん?」離婚するなら指輪はいらんだろう、返しなさいと詰められて一回夫婦で話をさせてー!と逃げる夫婦。そのすきに後ろからそーっと逃げる弟。
もうだめだ、お父さんに正直に指輪なくしたこと話さないといつまでも嘘はつけない。としょぼくれる夫婦の会話を偶然父が聞いてしまい、なんだ、そういうことだったのか。いいんだよ指輪なんて。二人が離婚しなくて良かった…としんみりする。父娘がごめんね…と和解してる横で、非常に気まずい顔をした鎌苅くんがこういう空気で言い出すのもなんですが、俺、餃子一個食った…と告白。上からでも下からでもいいから放り出せー!!と父娘にどつかれて暗転。
明かりがつくと、下剤投与で瀕死の鎌苅くんと、肩を落としてお茶を飲む父娘の姿。結局指輪は出てこなくて、もう諦めるしかないね、というムード。そこに弟が帰ってきて、転がるお義兄さんをクッセーとからかいつつ、 その時そっと鎌苅くんの足元に指輪を置いて素知らぬ顔で自分もお茶を飲む。そうこうしてると鎌苅くんがアッ!と指輪を発見し、そり子は大喜びで父に指輪を渡す。じゃあ餃子と一緒に飲み込んだあの硬いものは何だったの?と不思議そうにすると、実は母直伝の餃子は隠し味に軟骨を入れるので、それを飲み込んだだけだったことがわかる。たいした指輪じゃないしどうでもいいなんて言ってた父だったけど、指輪を握りしめて良かった、良かったと肩を震わせ、お母さんに付けに行こうとそり子に促されて退室。残った鎌苅くんは義弟に、もしかして質に入れてたんじゃないの?と追求するけど主水くんは知らんふり。そこに投与された下剤が再び牙を向いてUNKO MANエンド。
 
ついうっかりあらすじを全て書き出してしまった私に拍手してほしい。あらすじだけで2千文字使ってしまった。馬鹿か。
いやまあ、要は勘違いに勘違いを重ねたドタバタ劇、一番の悪党はクズ義弟の主水くんでしたという話なんだけども、鎌苅&反橋夫婦の息の合い方よ!! 取っ組み合ったり超激しいボケツッコミがあったり、ものすごいドタバタするのにぐちゃっとこんがらがらないで全ての動きと台詞がちゃんと見える。特に離婚を言い出すくだりで、そり子の膝が無理なんだって言い出すとこの掛け合いがおもしろすぎた。トラコメ通して最も好きな台詞、そり子が膝を抱えて「剥ぁがぁれぇろぉぉぉ!!」って叫ぶとこ、永久に思い出し笑いできる気がする。
 
あと、推しぴっぴがじじいだった。いや、そもそも最年長だし立派なおじさんなんだけども、スプレーかワックスで白髪にして老けメイクして喪服着てるからものすごいおじいちゃん。近い未来、この人はこうなるのか…と無駄にリアリティを感じた。
一緒にドタバタ劇やるけど、カチッとスイッチ入ったらしんみりした演技して泣かせにかかってくる仕事人っぷりがとても良かった。推しラブ。
あとー、パチンカス弟主水くんとても良い…。すっごい長身細身だから喪服似合うし、片側の髪の毛を耳の後ろでピンで止めててアシメにしてるのがかっこいい…。あれで真っ黒なサングラスかけてくれたらMIBに出られる…。そしてそもそも私はクズ男子属性だから…弟好き…。そして喪服のそり子が非常にえろい。黒ストそそる。髪型がきれーーーにセットされたハーフアップなのもとても良い。そり子可愛い…。
 
俯瞰で見ると「良い話」で終わるんだけども、逐一笑いが放り込まれるから結果コメディで、大笑いした劇だったなあ。ここにきて鎌苅&反橋が突然濃厚なキッスしでかして急に放り込まれるBLに驚かされたし。ゲラゲラ笑ってるとこに突然BLつっこまれても反応に困るwそれ舌入ってないか?w餃子食べた直後ですよね?wと、アワアワしてしまったw
出演者4人しかいないのにこんなに壮大な新喜劇になるとは思わなかったー。本当におもしろかったー。
 
 

名探偵ドコナン

 
全員
 
最後の演目は頭脳は子ども、身体は大人、名探偵ドコナン! 正直お母さんギョーザがラストなのかなと思ってたから、まだコントが残っててびっくりした。なんか大団円で終わったから頭が落ち着いちゃってて、もう一回コントを観るぞって切り替えがしばらく出来なかったw
 
ナレーションの通り、「頭脳は子ども、身体は大人、名探偵ドコナン」のお話なんだけど、まさか推しの高山みなみ風ショタボイスでこのナレーション聞けるとは思ってなくて吹き出したわ。よくこの台詞言うのOK出したね?!
 
小笠原くんがドコナン役。推しはナレーション兼死体役(白髪のままで)。事件が発生しておつむが子どものドコナンくんが語尾に「ナン?」を付けながら解決…解決はしてないな。見てただけだわ。ひこにゃん出てきたときと、警部に群がる刑事たちと、鵜飼くんと反橋くんの真似っ子ナンがおもしろかった。お母さんギョーザのせいで鵜飼くんと反橋くんが並んでるだけで姉弟可愛い…ってニヤニヤしちゃう。
そして全てのオチは鎌苅くんが攫っていった。黙って立ってるだけで絵になる男ずるい。
 
 
総評
 
ここまでつらつらと長文を読んで頂いた方はもうお気づきだと思うけど、冒頭で推しぴ以外誰も知らないと言っていた私はもう存在しない。出演者の名前と顔をみんな覚えてしまったうえに、各役者のWikipedia先生も確認したしブログやSNSもチェック済みで、投稿を可愛い可愛いと言いながら眺めているトラコメ沼にハマってしまった人間しかいない。
こんなに全てのコントが楽しいなんて思ってなかった。うちの推しがファンだと豪語する脚本・演出:保木本真也氏、その名を私もしかと覚えたぞ。今後もご縁があればぜひ観劇させて頂きたく存じます…。
 
思わずこんなに長文を書いてしまうぐらいおもしろい舞台に出会えて本当に良かったー!
S席特典でGETした反橋くんのブロマイドは大事にします。そり子可愛い♪

*1:反橋くん。この先全部そり子

*2:鎌苅くんより推しのほうがチビなことは黙っておく

*3:どう見てもW杯応援帰り

*4:たまにダースベイダー

*5:一部メタはあったけど

*6:漫才も鎌苅くんは関西弁なのがなお良かった

*7:というか目が死んでる役

*8:ヒロインなのに「くん」とはこれいかに

*9:さらっとDVDまで予約済みであることを告白