吾唯知足

好きなときに好きなことをかく

ドキュメンターテイメント AD-LIVE

確かに「ドキュメンターテイメント」の映画でした。

映画? うーん、この作品は一体なんなんだろうってしばらく考えてみたけど、私の中では「映画」でしたね。新感覚映画でした。津田健次郎様凄い。

ということでネタバレ含みの感想。

 

序盤の2017年バクステメインのドキュメントシーンを観つつ、あー、こうやって舞台の打ち合わせから各公演の裏舞台見せてって演者のコメント挟みつつまとめるタイプのやつねー、このタイプの映像なら円盤の特典にすればいいのになんであえて映画館でやるんだろう? ああなるほど、AD-LIVEの円盤は各公演単体で販売してるから、キャストが集合で映ってる打ち合わせなんかは分割しずらいからかなーなんてことを考えながら若干斜に構えてハイハイこんなものね、の顔しながら観てました。

とはいえ海に行くシーンはさすがに演出だろうってことはわかって、映画のためにあの過密スケジュールのなか海行ったのすごいな、2017年といえばおれサマだってあったのに鈴村社長ヤベーな、演出とはいえ海行って息抜きできてたらいいね、なんて思いながら観てました。

シークレット公演やるって言い始めたときもさすがに演出でしょ、できないでしょさすがにって思ってたけれども、会場借りましたとか、極めつけは3人で始まったシークレット公演にどうみても客がいるところを観てかなり半信半疑になってきて、いやでもできるわけないだろう…でも客入ってるし、ちゃんと流れに沿って笑いが起きてるし、どゆこと?と、このあたりまでまんまと騙されてたわけですよね。

スワンボードでのAD-LIVE再現シーンあたりが混乱の極みだったかな。アドリブワードまで同じなんだもん、これはフィクションなんだってわかるのに、それでも本当の板の上で客入れして公演をやってるというフェイクに騙されて、頭の中がごっちゃごちゃ。まあでもこの辺で、ああ、このシーンは映画なんだ脚本なんだやっぱりシークレット公演はなかったんだって理解して、ドキュメント+映画のおもしろい構成だったなーって思ってたら、たら、ですよ。

 

最大のどんでん返しエンドロールでしょ。

打ち合わせのシーンも海へ行こうのシーンも居酒屋での本音トークも思い出の劇場跡地散策ももちろんシークレット公演も、なにもかも、なにもかもが嘘!!!!!!!

これはドキュメントだろう、の部分も嘘! 全部フィクション! 完全に騙された!!

ミュージカルでオチ、エンドロールで二段オチ食らわされた気分。津田監督の脳内どうなってんのw 素直にすごいわw

 

舞台挨拶のライブビューイング回で観たので、舞台挨拶で撮影時の裏話も聞けたんですが、裏話聞いてさらに知ることがいっぱいで参りました。

ドキュメント部分以外の撮影は全部2018年だし海訪問と跡地訪問の季節は違うし、もはや真実のほうが少ないのではないかっていう状態でした。

津田さん、鈴村さんもどこまでがドキュメントでどこからがフィクションなのかわからなくなったって言うぐらいだから、何も知らずに観てる側も騙されて当然ですね。

本当にすごくおもしろくて新しい構成の映画だった。AD-LIVEっていう土台の舞台があったからこそ実現した構成なんだろうなと思う。いやー、良いモン観た!